不正乱視の原因
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追尾装置の性能について

細いビームのレーザーを走査スキャンして角膜を削る場合において、目の動きを放置しておく
と、削る角膜表面にムラができる。
不正乱視の原因となりかねない。「眼の動きを追尾する装置が各種開発されているが、完全に
追尾するのは困難なようである。

以下、追尾装置の性能をテストした。
ステッピングモーターを使用し、コンピューター制御下に追尾目標の速度を変えて回転させた。
モーターの回転の中心に、円形の黒色の紙を標点とした回転板を取り付けた。

標点は設定された速度で回転し、移動する。目標を手術用顕微鏡の焦点内に置き、追尾装置を
ONにする。

回転速度が速くなるにつれて標点の中心を捕捉する白色スポットによる追尾度が減少する。
86.6mm/秒で0.6mmの追尾ズレが生じ、更に速度を上げると、その差が大きくなる。
目標は一定速度で回転するので、比較的追尾が容易なはずであるが、その中心を常に補足
出来なかった。
特に手術中の目は予測のつかない動きをする事があるので、振幅巾が大きい場合は自動的に
停止するように設定されている。
しかしその際も停止後の再走査の始点の位置によっては、微妙な問題となり得る。

スキャンレーザーは標点が固定されていれば、不正乱視や、ウェーブフロントレーシック
として効果を発揮するが、逆に不正乱視の原因となりかねない。

太いビームを発生させる大規模なレーザー装置(LPX300)が、レーシック・フラップレスに
使用されている理由は角膜の削りムラによる不正乱視の発生を防ぐ為である。







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